口の中はどうなってるの?DENTISTRY 2022年8月9日
私たち歯科の専門家にとっては正常と思えるものでも「先生、口の中に何かできものがあります」という方が来院されることがあります。
舌にみられるもの
普段何の気なしに舌を見ていると、小さなイボイボが表面に無数に存在し、所々に小さな溝が見られると思います。更に、奥のほうには、有郭乳頭、葉状乳頭といった味覚細胞の集まった組織及び舌扁桃が見える場合があります。
これらは、正常な組織であり、だれにでも存在するものですが、普段の生活の中でそんな奥の方まで見えることもありませんので気づいた時には「何か悪いものでは?」と思われる方もあるようです。見た目にも少々グロテスクに見えるものなので、舌癌ではとまで思われる方もいらっしゃいますが、全く正常・無害の物ですので心配はいりません。また、これらの大きさも個人差があるものなので見当たらないといって心配する必要もありません。
頬粘膜に見られるもの
頬の粘膜に黄色の斑点、あるいは顆粒状のつぶつぶを発見される方もいらっしゃるかと思います。これはフォーダイス斑といって、本来皮膚に存在する皮脂腺が口の粘膜に黄色の点々状に見られるものです。加齢とともに増加し、多い人ではそれこそ星の数ほど存在しますが、病的なものではありません。
しかし、一方で口腔内には、白斑症、口腔カンジダ症、舌癌など放っておけない病変が発現することも確かです。
お口の中に何か気になることがあればすぐにご相談ください。
感染による歯肉のガンジダ症